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Queen+Adam Lambert (Summer Sonic 2014 Tokyo part2) [Adam Lambert]


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私はAdam Lambertファンである。Adamが2012年にQueenとヨーロッパツアーを敢行した際、生まれて初めて生の、Queenを体験した。何処かで耳にした曲が沢山あり、また筋金入りの年期の入ったファンが地響きのような地声とともに大声で一緒に歌い、一斉に手を叩き、腕を大きく振る様は、日本ではそうあるまい。

前々回の記事でサマソニ直後の感激tweetを多数紹介したが、Queenをリアルタイムで知る世代も、TVで流れる歌しか耳にしたことがない私を含めた世代も、或いは全くQueenを知らない世代も、全ての人が感動したサマソニでのQueen + Adam Lambertのショー。一体彼らが私達に魅せてくれたものとは?


8月16日:サマソニ大阪、8月17日:サマソニ東京 Queen + Adam Lambert を見に来たほとんどの人達は、リードボーカルであるFreddie Mercuryがすでにこの世にはいないことを知っていた。

FreddieなしでのQueenとしての活動は考えられず、1991年からQueenとしての活動は行っていないJohn Deaconも、もちろんいない。

Queenファン以外の人達は、1975年のQueen初来日、あのThe Beatles以来の熱狂を、約1,500人のファンが羽田空港で迎えたことや、その驚くべき歓待がQueenのメンバーに衝撃と日本という国へ特別な想いを抱かせたことなど知るはずもない。

また2010年の初来日以来、すでに4回も単独来日公演を行っているAdamが、Queenとの2009年の運命的な出会いとその特別な関係は、Adamファンにしか知られていないものだった。

今まで沢山の歌手がFreddie亡き後、BrianやRogerと一緒にQueenの楽曲を披露してきた。有名なのは一緒にツアーをしたPaul Rogersだが、彼の声は太く、少し掠れ気味で、それはそれで味があるのだが、Freddieの潔ぎよいまでに、天高く突き抜ける声の透明感とは明らかに違う。ステージングも男くさく、華はない。もちろんそれは、その当時の3人が納得した形だったのだろう。

私がyoutubeで見た1985年のLive AidでのQueenは、削ぎ落とされた究極のシンプルさと、熱狂的な聴衆を前にメンバー全員の異常とも言える集中力、Freddieのダイナミック、優美かつ繊細なパフォーマンスで、会場の一番後ろの観客さえ、ステージに釘付けできるほどの吸引力を持っていた。

伝説のライブと比べてはいけないのは分かっている。あんな奇跡は、もう二度と起こらないのも知っている。でも人は無い物ねだりをする生き物だ。失って初めて、それがどんなに貴いものか、かけがえのない時間だったかを知る。

あの華麗なステージングを、力強く聴衆を引っ張るボーカルを、人びとは求めていた。他ならぬBrianとRogerが心から求めていた。すでに2人は60歳になろうとしていた。そして、彼ら2人は出会った、小さな可能性に。限りなく広がる音域と、安定した歌唱力、抜群のアレンジ力と、人びとを魅了する表現力を。

それがAdam Lambertだった。2009年、American Idol season8 finale。それはたった一度きりのコラボだった。だがAdamが彼らへ植え付けた強烈な印象はずっと脳に刻まれていたに違いない。

そして夢のコラボは、5年の月日と、ヨーロッパ、北米を経て、日本へやってきた!BrianとRoger、すでに65歳を超えた2人が、Queenとしてのワールドツアーを決意させたのは、Adamの存在があってこそなのだ!

順を追って振り返ってみよう。

日本公演の数日前、Brian MayはTwitterで、日本のファンに向けて、何の歌が聴きたいか呟いた。単独ツアーではなく、時間が限られたフェスの1アクトであるにも関わらず、日本のファンには聴きたい歌を歌いたい、との心遣いだったと思う。

そして、実際歌われた曲はこちら。


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大阪と東京で2曲入れ替えをしてる。
大阪では”Somebody to love”と”Who wants to live forever” 東京では”Lap of the gods”と”I want it all”また日本と韓国限定の”I was born to love you”と全世界で日本でしか歌わない、日本語の歌詞がある”Teo torriatte”

北米ツアーでのBrianのギターソロ、Rogerのドラムソロを外し、歌を中心に組みたてたセットリストは、事実上ベストアルバムか、Greatest Hitsのようなラインナップになった。

セットリストなど知る由もない聴衆は、ファンであるなしに関わらず、次から次へと演奏される懐かしいイントロを聴く度に、歓声をあげ、胸を熱くさせた。これはCDではない、youtubeでもない、正真正銘、Brian MayのRed Specialの音が耳に聴こえ、Roger Taylorの叩く渾身のドラムが身体全体に響いてくる。本物が目の前にいるのだ!

この2人の演奏に、圧倒的な歌唱力を持つAdamの声が重なり、Queenの歌が、会場全体に、身体全体に広がっていく。この体験に誰もが震えた。

一度聴いたら忘れることの出来ない名曲の数々。観客と一緒に歌える歌を、会場が一体となれる歌を書いたQueenの4人。一体Queenのショーというのはどんなだったのだろう?

かつてFreddieはインタビューでこう語った。

”A concert is not a live rendition of our album. It's a theatrical event. I have fun with my clothes onstage; it's not a concert you're seeing, it's a fashion show.”
『コンサートはただのアルバムの演奏じゃない。劇場的なイベントなんだ。衣装を着てステージにあがるのが楽しみなんだ。君たちが見てるのは、コンサートじゃなくて、ファッションショーだよ』

”I like people to go away from a Queen show feeling fully entertained, having had a good time. I think Queen songs are pure escapism, like going to see a good film - after that, they can go away and say that was great, and go back to their problems. ”
『みんながQueenのショーを見て、現実を忘れ、解放的になり、楽しみながら時間を過ごすのが好きだ。Queenの歌は純粋に逃避出来るんだ、例えばいい映画を見た時のように。見終わった後、すごく良かった!って言って現実の世界へ帰って行くんだ』


観客を煽り、楽しませ、笑わせ、衣装にも凝って、そして聴かせ、一緒に歌う。Freddieがいた時代のQueenのショーにあったものが、この夏のサマソニのステージにもあった。


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”I was born to love you”でのAdamはまるで10代の若者のような、明るく嬉々とした表情で魅了し、”Killer Queen”では思わず吹き出してしまいそうなお茶目さと耽美を、”Crazy Little thing call love”ではBrianとピアノにちょっかい出して自らも楽しんだ。


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また「ひとりぼっちだと感じる人はいる?」という呼びかけでは始まる”Somebody to love” そしてAdamの真骨頂が生きた、心揺さぶられるロックバラード”Who wants to live forever” Queenのショースタイルに敬意を評しながらも、ショー全体に渡ってAdamらしさが続いた。

Rogerが歌う”Days of our lifes”の映像には、日本初来日の特別バージョン。東京タワーをバックに、たてたお茶を嗜む、若き日の4人のメンバーが。

Brianが弾く”Love of my life”は、かつて隣にFreddieが座り、観客に一緒に歌うよう促した歌。今思えばBrianはギターを弾きながら、心の中でFreddieに語りかけていたに違いない。


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”Freddie、君の大好きな日本で、君が書いた曲を、日本のみんなが歌ってくれるよ”と。そこに、あの会場に、Freddieはいたと思う。Freddieの代わりにBrianが泣いていた。

そして、Adam。本当にAdamなくしては、この体験はあり得なかった。彼の声があらゆる感情を巻き込み、心を鷲掴みにし、人びとを高みに連れていく。

今回の音源を聴いていると、Adamの声の中に私は”愛”を感じるのだ。慈愛と言うか、暖かく包みこむような。Queenの素晴らしい歌への、この場に立つ機会を与えてくれたBrianやRogerへの、そしてFreddieへの。

観衆を、会場を満たしていたのは…
”愛”。


見渡せば周りに誰か、必ず一人泣いてる人がいただろう。

周囲に広がる合唱に、思わずつられて歌ってしまった人もいるだろう。

みんなが手を叩くから、みんなが腕を振るから、つい一緒に乗ってしまった人もいるだろう。

この不思議な一体感。いままで感じたことのない、歌による一体感が、あの感動を呼び起こしたのだ。そう、それが、QueenのQueenたる所以なのだ。

Queen+Adam Lambertの今世紀最強の組み合わせによって、Queenの歌は、多くの世代に受け継がれた。そして伝説は語り継がれる。

God save the Queen
God bless Adam Lambert


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shirotopooh

私も、あの日のアダムの歌声には、あふれる”愛”を感じていました。
それが頂点に達したのが、「I Love You So much」の前振りで始まった"I was born to love you"。こんなに愛してるという言葉に、心の琴線をふるわせられたのは初めて。ずっと、アダムを追いかけているのにです。
名曲と確かな演奏、コーラス、アダムすべての条件が重なリあって生まれた奇跡だと思っています。
サマソニの時間の短さ、楽曲の少なさに最初は落胆したけど、この一曲でおつりがきました。

by shirotopooh (2014-08-30 13:42) 

ピョル

shirotopooh様、こんにちは。コメントありがとうございます。

私も”I was born to love you”は、純粋な愛が、ストレートな愛情が感じられて、大好きなパートでした。(Adamはこういう歌は自分の曲では書かないと思うので)貴重でした。

他の国のツアーに比べ曲数は少なかったけど、愛はたっぷりありましたよ。物凄く純度の高い、最強のショーでした!
by ピョル (2014-08-30 16:29) 

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